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手製の床

先日、表替えでお世話に成ったお宅の畳床が、久しぶりに見る手製の畳床でした。
見積り時、新畳にしましょうか?と言いかけ、床の確認をした所、おお~っ!手製じゃん!
今では珍しく成った手製の床、もっと使って頂きたいと思い、表替えをお引き受け致しました。

9通り、今の宮城床に例えると4級相当品(3級かな?)
IMG_2461.jpg

こちらは裏側
IMG_2458.jpg

IMG_2457.jpg

所々、修正後も有ります
IMG_2460.jpg

現在の畳床の裏側です(宮城県産4級品)
IMG_2459.jpg

作業中、畳屋に成りたての頃を思い出しておりました。
まだまだ畳制作が出来ない頃、痛んだ畳床の修正をしました。
流石に(時代的に)、『こも』 や 『むしろ』 が無かったので古ゴザでの裏打ちや古縁での棒縫いを懐かしく思い出しました(笑)
現在の床の用に裏側に防虫防湿シートなど張っておらず、湿気で藁も痛み、糸も切れていたりした床を修正します。
当時は 『また、裏打ちや棒縫いかよぉ~』 なんて思い言われた事を遣っていましたが、今思うと、それが針を扱う良い練習に成ったんだな!と思います。

この手製の畳床、旦那様にお聞きした所、昭和7年の新築だそうです。
以前、祖父に聞いた話では、新築の2~3年前から畳床を作り始めたそうです。(昔は畳床作りも畳屋の仕事でした)
なので、昭和6年制位の畳床ですね。
新畳時、青(琉球表)での縁無しと言う事でしょうが、板入れでは有りません。
後、何年使えるか分かりませんが、また畳替えを依頼された時には、出来る限り修正をし使って頂きたいな!
と思った畳床でありました。
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Re: No title

畳刺 父ちゃん様

棒縫いでの補修、夏場には大変でしたでしょうね。
今回は、湿気も無く丈出し、ムラ取りがほとんどでしたが、框は糸だらけ・・・
かなり硬かったです。
使える限り、補修しながら使って頂きたいですね!

No title

手床での表替え、ご苦労お察しします。
うちの方もたまに出くわしますが大抵は湿気でやられていて手カギも掛けられないほどが多いです。
ヘリや荒縄を使って棒縫いでの手床補修、私も夏場にありました。

殆んどの場合入替えますが稀にまだ使える?!なんて事が有りますよね。
お疲れ様でした。

来年も宜しくお願い致します!
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たたみや 福島

Author:たたみや 福島
横浜 金沢区の福島畳店です

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